サンリオとエイベックス、東南アジアの合弁解消で戦略的パートナーシップを強化

サンリオとエイベックスは、東南アジアでの合弁会社SSEAの発展的解消を経て、戦略的パートナーシップに向け基本合意。

今後は音楽、イベント、マーチャンダイジング等で連携を強化し、グローバルIP展開を加速します。

サンリオとエイベックス、戦略的パートナーシップの概要

株式会社サンリオとエイベックス株式会社は、IP活用のグローバル展開をさらに加速させるべく、戦略的パートナーシップに向けた基本合意しました。

この合意に伴い、2020年に設立した合弁会社SANRIO SOUTH EAST ASIA PTE. LTD.（SSEA）は発展的に解消されます。

エイベックスは保有するSSEA株式30%をサンリオに総額10,700,000USドル（約16億円）で譲渡します。

株式譲渡と新体制への移行

本株式譲渡は2025年12月末に完了する予定です。

2026年1月1日より、SSEAはサンリオの100%子会社として、サンリオ専務取締役の大塚泰之氏を代表取締役社長とする新たな体制へ移行します。

SSEAの全従業員は現行の雇用を継続し、事業運営に引き続き従事します。

東南アジア市場での飛躍的な成長

SSEAは設立以来約5年間で、東南アジア市場におけるサンリオキャラクターのライセンスビジネスを飛躍的に拡大しました。

稼働を開始した2021年12月期から2025年12月期にかけて、売上高は日本円ベースで約10倍に達しています。

この急成長は、サンリオのグローバルに通用するキャラクターブランド力と、エイベックスによる現地密着型の事業運営およびライセンスビジネスの専門性が相互補完的に機能した結果です。

新たな提携で加速する協業分野

今回、エイベックスがSSEA株式をサンリオに譲渡する一方で、両社はこれまでSSEAの合弁事業で築かれた信頼関係を礎に、互いの強みを最大限に活かし、以下の分野で業務提携を加速させます。

音楽（ミュージックビデオ含む）制作分野

サンリオIPを活用した原盤制作における積極的な協働、および両社IPによるコラボレーション企画を進めます。

イベント分野

サンリオはエイベックス主催イベントへの協賛、サンリオ音楽イベントにおけるコラボレーションの一層の促進を行います。

マーチャンダイジング・販売流通

共同での商品企画、製造、物流連携を推進します。また、サンリオショップやエイベックスが運営するツリービレッジ等での共同販売も行います。

人材交流・支援

両社間での人材交流（相互出向等）を実施し、連携を強化します。

各社代表からのコメント

株式会社サンリオ 代表取締役社長 辻󠄀 朋邦氏

SSEAの立ち上げはサンリオにとっても大きな挑戦でしたが、東南アジア市場においてエイベックスとともに事業を開拓し、ここまで成長できたことを誇りに思います。

今回の株式譲渡は、両社の関係を終えるものではなく、より広い領域での連携強化に向けた第一歩です。

今後もエイベックスとのパートナーシップのもと、世界中のお客様に笑顔を届けます。

エイベックス株式会社 代表取締役社長CEO 黒岩 克巳氏

SSEAは「IPの力で世界と繋がる」というエイベックスのビジョンを体現した象徴的なプロジェクトです。

サンリオとの協業を通じて、現地に根差した成功事例を築けたことを非常に意義深く受け止めています。

今後もこのパートナーシップを深化させ、当社が推進するグローバルを見据えたIP展開を加速し、より大きな価値創出へと繋げます。

Avex Southeast Asia Pte. Ltd. 代表取締役社長 髙橋 俊太氏

「ビジネスを10倍にする」という大きな挑戦に取り組み、サンリオIPの圧倒的な強さを信じて邁進しました。

サンリオをはじめ関係者の皆様から支援をいただきながら、チーム一丸となって実現できたと感じています。

今後もシンガポールにてSSEAのアドバイザーとして、サンリオキャラクターの魅力を届けられるよう、引き続き尽力します。

最新情報をチェック

サンリオとエイベックスの今後の展開については、各社の公式サイトで詳細情報を確認してください。