現代まで40年以上に渡るガンダムシリーズの最初の一機・通称「ファーストガンダム」とも呼ばれるRX-78-2 ガンダム。
ガンプラ初心者の方でも揃えやすい最小限の道具や、ディティールアップの為に塗装をしてみた例を踏まえて紹介していきます。
目次
RX-78-2 ガンダムとは?
「機動戦士ガンダム」は、1979年から放映された日本サンライズ制作のロボットアニメで、後に続くガンダムシリーズの原点となる作品です。
出典: bandai-hobby.net
人類が宇宙へ進出した時代、地球と宇宙での対立が生まれ、宇宙を代表するジオン公国に対し地球連邦が開発した最新鋭モビルスーツこそが皆さんご存じ「RX-78-2 ガンダム」です。
主人公「アムロ・レイ」はこのガンダムに搭乗し、数々の強敵に立ち向かいます。
【HG】1/144モデルについて
HG(ハイグレード)モデルとは、ガンプラにおけるサイズの基準の一つで、HGモデルは本来の大きさの1/144のスケールという意味になります。
他にもHGと同じ大きさで、よりディティールや可動性が細かなRG(リアルグレード)、1/100のサイズとなるMG(マスターグレード)、大迫力の1/60サイズのPG(パーフェクトグレード)などが存在します。
その中でもHGはサイズが最も小さく、パーツも少ない事から初心者でも作りやすいモデルとなっています。
ガンプラを作る準備
使用する道具一覧
今回は初めてガンプラを作る人でも揃えやすい道具を使って、HGUC 1/144 RX-78-2 ガンダムを製作していきます。
写真の通り、ニッパーはガンプラ入門向けで安価なBANDAI SPIRITS エントリーニッパー
ヤスリはスティックタイプの#400,#600,#800の3つの番手を1枚ずつ、塗装にはガンダムマーカーのゴールドとブラック、細かい部分の塗装用に綿棒を使用します。
購入する場所によって金額は異なりますが、おおよそ2,000円弱でこれらの道具は揃えられるでしょう。
他にもガンプラ作成に必要な道具については下記の記事にて紹介していますので、ぜひご参考ください。
プラモづくりを始める前に
箱を開けたら、まず中に入っている物を確認しましょう。
基本的には、ランナー(パーツがついているプラスチックの型)、デカール(装飾用シール)、説明書この3つがセットになっているかと思います。
ガンプラシリーズは塗装なしでも、元の機体を再現できるよう色分けがされており、これがランナーが複数ある理由となっています。
また、ランナー事にアルファベットなど記号が割り振られているので、迷いにくい安心な仕様となっています。
実際に作ってみよう!
以下の内容からは実際に組み立てる際に、注意すべきポイントや基本的なコツについてを紹介していきます。
↓の動画では実際に組み立てている動きを加えて説明しているので、ぜひこちらもご覧ください。
必ず説明書通りに組み立てよう
こうしてランナーを見ていると、「これは多分体のパーツかな…」などと、形状で予測できそうなものがあります。
ただし、だからと言っていきなりパーツをすべて切り取ることは絶対にやめましょう。
各部位を繋げる細かいパーツなど、見た目で判断できない重要なパーツを紛失したり、どう組み立ていけばよいのかわからなくなる原因となります。
説明書の番号 |
パーツに振られた番号 |
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画像の例の通り、説明書には「どのランナーのどの番号のパーツ」が示されており、それに従って必要なパーツを探して切り取るのがガンプラ作成における基本となります。
部位ごとの組み立て順番がイラストで示されているので、パーツの向きや差し込む向きなど説明書通りに行えば少しづつ完成に近づいていきます。
最終的に胴体に繋げる腕や脚パーツから先に作るといった事も、もちろん不可能ではありません。
ただし、パーツの紛失などを防ぐためにも説明書の順番通りに各部位を組み立てていくことをおすすめします。
パーツを取る時のコツ
パーツを取る際には主にニッパーを使っていきます。
これらの作業はゲートカットと呼ばれるもので、ゲートカットにも基本的なコツがあります。
ニッパーの刃の入れ方 |
二度切り |
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出典: bandai-hobby.net
まず、左画像のニッパーの刃を入れる方向についてですが、必ずニッパーの裏面から入れるようにしましょう。
ニッパーの刃を合わせてみると裏面側は真っすぐとなっており、この面から刃を入れる事でパーツとランナーの境目がわかりやすくなり、余計な部分を切ってしまう事故を防げます。
出典: bandai-hobby.net
画像右の二度切りについて、今回は使用していませんが、仕上げを美しくするテクニックの一つとなっております。
あえてランナー部分を残してカットする事で、切り跡(ゲート跡)を手に取って綺麗に処理しやすくなります。
また、小さなパーツを切る際にも余裕を残して切る事により、パーツを傷つけたり破損するリスクを減らす事ができます。
ヤスリでパーツ断面を綺麗にする
上手くパーツをランナーから切り離しても、どうしてもバリ(ゲート跡)が出てしまう事があります。
あまり見栄えが良くない上に、パーツ同士の咬み合わせが悪くなってしまう原因にもなるため、切り離したパーツは一度手に取ってみて綺麗に切り取れているかを確認しましょう。
画像のようにゲート跡を発見したら番手の低い粗めのヤスリから、ゲート跡の突起がなくなるように優しくヤスリがけをします。
ゲート跡による突起が失くなってきたら、次は表面を綺麗にするために番手の高い細かいヤスリを同じく優しくかけてあげると良いでしょう。
※ヤスリがけの力加減については、擦り付けずに、対象を何度か撫でるようにしましょう。
また、ヤスリがけをした際、特に色付きのパーツでは白っぽい傷が出てくることがあります。
削る特性上、軽微な傷や削りカスが表面に現れているだけなので、その個所を指や爪で軽くこすってみると元の色に戻ります。
※ヤスリをかけ過ぎてパーツに負荷がかかり、表面が変形してしまった場合は元に戻らないので注意しましょう。
パーツの合わせ方
パーツを合わせる際も説明書の指示通りの方向、順番で合わせていきましょう。
特に、関節などの稼働部位に関しては、組み方を間違えると動かなくなってしまうので要注意です。
説明書通りに組んだとしても、思わぬ手違いがある事もあるので、一度組んだ可動部位に関しては実際に動かしてチェックすると良いでしょう。
各部位を組み立てたら完成!
頭・胴体・腰・腕・脚が一通り組み終わったら、後はそれらを組み合わせていく事でガンダム本体の完成です!
残りは組み換え用の手のパーツや武装などを組み立てて、好きなように装着させてみましょう。
ワンポイント塗装にも挑戦!
塗装でさらにカッコよく
ガンプラはそのまま組んだ状態でも十分に機体のカラーリングが表現されますが、バーニアの内部など細かなメカニック部分までは再現されてない事もあります。
そういった細かい部分を少し塗るだけで、まるで本物のようなディティールが増してさらにカッコいい仕上がりになるでしょう。
今回使用する塗装用のアイテムは「ガンダムマーカー」というガンプラに向けて作られたアルコール系塗料です。
見た目はペンのような形状で直接パーツを塗る事はもちろん、パレットにインクを染みださせて絵の具のように使用できます。
今回は使うインクの量も少ないので、A4用紙をパレット代わりに使用し、細かい箇所を塗装する用の綿棒にインクを染みこませています。
ちょうどバーニアの内径が綿棒のサイズに合っていたので、突っ込んでぐりぐり回すようにするだけで簡単にバーニア内部を塗装する事が出来ました。
さらに、塗装ならではの醍醐味である自分好みのカラーリングに塗り替える事もできます。
画像の例だと、本来は黄色のはずの連邦軍のマークが入ったシールドですが、あえてゴールドにすることでエース機の風格を出してみました。
こちらはシールドの赤い部分を一旦外し、連邦軍マークの黄色いパーツに直接ガンダムマーカーを当てて塗装しています。
プラモデル塗装には一般的にエアブラシや筆などを用いる事が多いですが、初心者でも直感的に塗装を楽しむことができるのがガンダムマーカーの魅力の一つです。
簡単で奥深く楽しめるガンプラの世界
今回、HG-RX-78-2 ガンダムを作ってみた所、おおよそ2時間弱で記事内容の範囲を作り上げる事が出来ました。
もちろん、もっと塗装やディティールアップにこだわれば何時間~数日にわたって一つのガンプラを楽しむことができます。
ガンプラシリーズはそのまま組み上げたいわゆる「素組み」でも十分、機体のカッコよさが伝わるのも魅力です。
ライトにもディープにも楽しめるガンプラの世界にぜひ、足を踏み込んでみてください!
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