2025年12月25日、東映アニメーションは2年ぶりの新作TVアニメ「DIGIMON BEATBREAK(デジモンビートブレイク)」のシリーズディレクター宮元宏彰氏へのインタビュー【前編】を公開しました。本作の企画経緯から1クール目の見どころ、制作の舞台裏、そして物語の核となるパートナーデジモンと人間の絆のプロセスを深く掘り下げます。
目次
『DIGIMON BEATBREAK』宮元宏彰シリーズディレクター インタビュー【前編】公開概要
TVアニメ「DIGIMON BEATBREAK」シリーズディレクター宮元宏彰氏のインタビュー【前編】が公開されました。制作の裏側や作品への熱い想いを語っています。
公開日時 |
2025年12月25日 09:00 UTC |
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TVアニメ『DIGIMON BEATBREAK』期間限定一挙無料配信
【グローイングドーン編】となる第1話~第12話が、YouTubeデジモン公式チャンネルにて期間限定で一挙無料公開中です。新章【タクティクス編】の放送開始前に、物語の序盤を振り返る機会を提供します。
配信URL |
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配信期間 |
2025年12月25日(木)0:00~2026年1月8日(木)23:59まで |
TVアニメ『DIGIMON BEATBREAK』作品情報
新たなデジモンシリーズとして2025年10月5日より放送・配信を開始しています。人間とデジモンが織りなす新しい未来の物語です。
INTRODUCTION |
人間の思考や感情から生まれる「e-パルス」がAIサポートデバイス「サポタマ」のエネルギー源として活用される世界。その陰で、e-パルスを喰らい進化する生命体「デジモン」が現れます。天馬トモロウは、サポタマから誕生したゲッコーモンとの出会いをきっかけに非日常へと巻き込まれ、賞金稼ぎチーム「グローイングドーン」のメンバーと共に、人間とデジモンの新しい未来を切り拓く決意を固めます。 |
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STAFF |
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CAST |
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放送情報 |
フジテレビ他にて10月5日より毎週日曜朝9時から放送中。2026年1月4日より新章【タクティクス編】の放送がスタートします。 ※地域により放送時間・曜日が異なります。 |
配信情報 |
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宮元宏彰シリーズディレクターが語る制作秘話と作品の核
新たなデジモンシリーズへの挑戦とターゲット層
宮元シリーズディレクターは、『DIGIMON BEATBREAK』の企画が「新しいデジモンを作りたい」という強い思いから始まったと語ります。これまでのファンだけでなく、デジモンに触れてこなかった10~20代の若い世代にも届く作品を目指しました。既存シリーズにとらわれない新しい挑戦を求められたことが、企画を引き受けるきっかけとなりました。
1クール目の手応えとパートナーとの絆のテーマ
1クール目が一段落し、ようやく世界観の説明やキャラクター紹介のパートが終了し、ここからさらに面白くできる手応えを感じています。1クールでは、主人公トモロウとゲッコーモン、グローイングドーンのメンバー、そしてデジモン事件の仕組みを視聴者が理解するための土台づくりを重視しました。デジモン作品の“核”はパートナーデジモンと人間との関係性であり、互いを理解し信頼を積み重ねるプロセスが進化や強さにつながると、シリーズを通して受け継がれてきたテーマを大切に描いています。トモロウの視点から、ゲッコーモンを「家族」のようなパートナーとして受け入れていく過程を丁寧に描写しました。
「e-パルス」や「サポタマ」がデジモンとの絆に果たす役割
『DIGIMON BEATBREAK』では、パートナーデジモンがe-パルスから生まれる設定であり、人間の感情や思考がデジモンのあり方に直接結びついています。デジモンはパートナーの分身であり、合わせ鏡のような存在です。トモロウとゲッコーモンの関係も、トモロウが抑え込んできた本音や衝動がゲッコーモンという形で具現化しています。ゲッコーモンとの向き合いを通して、自己理解と成長につながる物語を描いています。
主人公トモロウとゲッコーモンの関係性の深掘り
ゲッコーモンはトモロウが本当はしたかったこと、言いたかったことを遠慮なく行動に移す存在です。そのため、トモロウにとっては眩しくもあり、腹立たしくもあります。一方でゲッコーモンはシンプルに「楽しいことを一緒に共有したい」という感情で動くため、互いのすれ違いから喧嘩に発展することもあります。その衝突を乗り越えることで、より深い絆へと変化していく様を描写しました。トモロウが抱える兄との過去の出来事も、ゲッコーモンと向き合う過程に影響を与え、自己と向き合う物語として展開します。
チーム「グローイングドーン」の成長プロセス
トモロウはグローイングドーンに途中から加入したため、最初から仲の良いチームではなく、ぎこちなさやぶつかり合いの時間を丁寧に描きました。最初の数話では戸惑いが見られましたが、徐々にメンバーがお互いを理解し合い、チームとして機能し始める過程を重視しています。4話くらいまではあえて時間を割き、トモロウがグローイングドーンの一員となっていく物語をじっくりと見せます。
ゲッコーモンの進化回に込めたシリーズディレクターの想い
ゲッコーモンの進化回は1クールの集大成として位置付けています。『DIGIMON BEATBREAK』では進化を感情の到達点として描くため、そこに至るまでの積み重ねをしっかりと描写しました。トモロウとゲッコーモンが誤解し、ぶつかり合い、トモロウが兄との記憶を通して自身の行動を省みることで、初めて本当の意味で向き合い直し、進化が起きる流れを構築しました。1クール全体を「二人が真に信頼し合えるようになるまでの物語」として描いた結果、自然とあの位置に進化回を配置することとなりました。
感情を彩る音楽制作の舞台裏と桶狭間ありさ氏の起用理由
進化シーンで流れる楽曲は、「兄・アスカがバンド時代に作った曲」という設定でオーダーしました。トモロウの感情と密接に結びつき、彼の大きな成長の瞬間に鳴り響くことで、作品全体の中でも重要なピースとなっています。今後もキャラクターの感情と強く結びついた音楽の使い方を意識していきます。劇伴を担当する桶狭間ありさ氏を起用した理由は、「新しい世代のデジモン」「サイバーパンク的な近未来」というキーワードと同時に、「生の感情」「手触りのある音」も大切にしたいという思いからでした。桶狭間氏の楽曲が持つ電子的な質感と生楽器の熱、クールさと感情の熱さの振れ幅が、『DIGIMON BEATBREAK』の世界観やドラマと非常に相性が良いと感じたため起用を決定しました。
キャストが織りなす作品への熱い想いと現場のファミリー感
トモロウ役の入野自由さんとゲッコーモン役の潘めぐみさんは、オーディションの段階から「この二人しかいない」と感じたと言います。声を聞いた瞬間にキャラクターの顔が浮かび、ディレクションにもすぐに応える表現力が高く評価されました。アフレコ現場でも、入野さんが率先して場を明るくし、潘さんがそれに乗るような雰囲気があり、デジモンが大好きなキャストが多いことから作品への愛情が強く伝わってきます。ラウンドワンとのコラボ企画でのボウリングなども通し、作品のテーマである「ファミリー感」が現場の空気としても高まっています。
1クールを見届けた視聴者へのメッセージ
1クール目は、世界観やキャラクターを丁寧に紹介し、「トモロウとゲッコーモンが本当の意味でパートナーになっていくまで」を描く時間でした。トモロウ自身の過去、兄との関係、グローイングドーンのメンバーとのぶつかり合いといった全てを通して、トモロウが自分の本音と向き合えるようになる。その到達点がゲッコーモンの進化回です。ここまでの積み重ねを受け取った視聴者には、きっと今後の物語もより楽しんでいただけます。2クール目以降に待つ新しい出会いや戦いにも注目し、トモロウたちの成長を見守ってください。
『DIGIMON BEATBREAK』関連情報をチェック
シリーズディレクター宮元宏彰氏へのインタビュー【前編】は公式サイトでも公開しています。
TVアニメ「DIGIMON BEATBREAK」の最新情報や今後の展開については、公式サイトや公式X(旧Twitter)をご確認ください。
放送直前PVも公開中です。
©本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション





















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